◆木々が語りかける昔話に耳をかたむけよう!
〜便利な巨樹・古木めぐりルートマップつき〜

川越には昔が偲ばれる建築物や文化財がたくさんあります。それらと共に街を見つめ続けてきたのがここに紹介する巨樹・古木たちです。中には樹齢600年を超える古木も存在し、まさに歴史の生き証人。ふだん何気なく通りすぎていたあの大木も歴史を知ると何となくいとしくなるもの。さあ、今度の休日、マップ片手に一味違う散策をしませんか?
◆巨樹・古木紹介
1. 八幡神社の縁むすびのイチョウ
JR川越駅もしくは西武線本川越駅をスタートとして約7〜8分歩き、市内随一の商店街"クレアモール”の一本東側の道にひっそりとたたずむ八幡神社。境内の本殿左側にすくっと立つイチョウの木があります。実はこの木、昭和8年に現在の天皇陛下の誕生を記念して植えられたとの事。決してかなりの古木とはいえませんが、「イチョウってここまで育つのに70年あまりかかるんだ」と感慨深いものがあります。縁むすびの由来は現地でどうぞご確認ください。
2.中院のシダレザクラ
四季折々の花が楽しめる人気の中院。本堂右手に立派なシダレザクラがあります。開花の時期にはライトアップもされて多くの花見客でにぎわいます。樹木自体の価値もさることながら、境内の統一された様式美がそれをさらに引き立てます。また、このお寺には島崎藤村の義母の墓があります。優雅に立つ桜の姿に文豪も心癒される時があったのでしょうか。庭園には他にも見るべき樹木があり飽きさせません。
3.三変稲荷神社のムクノキ
川越に古墳があるなんてご存知でしたか?この市内最大のムクノキはなんと4世紀後半の方墳の上に立っています。これぞ古木!という感じで風格があり、祠(ほこら)の裏にあるせいか神々しささえ感じます。見上げると登りたくなるような枝振りで、鳥のさえずりも耳に心地良く、そよ風を受けてしばし佇んでしまうお気に入りの名木です。
4. 喜多院東照宮のエドヒガン
(サクラ)
拝殿に登る石段の前で木の柵に守られているのですぐ分かります。開花の時期にいつも大きなサクラだなあと思っていましたが、市内では最大級との事。樹皮に苔をまとう姿は気品もあり、川越城主・松平信綱の時代の植樹から”信綱桜”とも呼ばれています。シダレザクラはエドヒガンが変化したものです。新緑や紅葉の時期も見事で、喜多院には他にも目を見張る大木・名木がたくさんあり、観察する時間を忘れるほどの魅力を感じます。
5. 富士見櫓跡のクスノキ
本丸御殿から程近いちょっとマイナーな存在の場所ですが、うっそうと茂る木々にプチ森林浴も楽しめます。土塁の中段(東南の角)に立つクスノキ、堂々たる幹周りと枝振りの造形美はまさに横綱級で、この観光名所の歴史的価値を高めています。本丸御殿は訪れてもここには行かないという方も多いとも思いますが、何とももったいない。。ここのクスノキに魅せられるあなたはもう巨木マニア!
6.三芳野神社のクスノキ
社殿右側のこのクスノキも風格ある根元を見せつけています。”いつからそこにいるの?”と語りかけたくなるような存在感で、古くから天神様にお参りに来る人を迎え、とおりゃんせ〜♪と遊ぶ子供たちを見守ってきたのでしょう。落ち葉を拾って、手のひらで少し揉みほぐしてみてください。昔はこれが原料だった樟脳の香りが、散策に少し疲れた体に良いリフレッシュ剤となるでしょう。
7.県立川越高校のクスノキ
ここまで来たら是非、このクスノキもご覧ください。映画"ウォーターボーイズ”の男子シンクロで全国的に有名になりましたが、その演技が行われる文化祭の名称が「くすのき祭」というくらい、この高校のシンボル的存在です。正門に鎮座する姿は大木の貫禄十分で、つい♪この〜木、なんの木、気になる木〜♪と口ずさんでしまいます。
8. 氷川神社のケヤキ
川越の総鎮守であるこの歴史ある神社は同時に巨樹ランドでもあります。本殿の右奥にしめ縄をつけたケヤキをはじめ、モミの木やスダジイがあり、いずれも威風堂々とした姿でそびえ立っています。
9. 鴉山(からすやま)神社のケヤキ
菓子屋横丁に寄って、蔵づくりで有名な一番街の裏側を少し歩くとそこには市街地最大のケヤキがあります。明治26年の川越大火のときに上部分が焼けて割れてしまいましたが、枝振りと幹周りは一見の価値ありです。地元の人間でもこの木はあまり知られていないのではないでしょうか。これまた歴史のありそうな神社の社殿とこの古木の横には地元仲町の山車が大事に保管されています。
10. 出世稲荷神社のイチョウ
駅にもどるように商店街を歩くとクレアモールの裏手に市内最大の巨樹であり天然記念物に指定されているイチョウが2本並んでいます。なんと幹周りがそれぞれ7.8mと5.7m。樹齢600年といわれ、あまりの大きさに圧倒されます。第2次大戦中、出征する人がこの神社にお参りをしてから行かれたそうです。600年前といえば室町時代。時の流れの中で、川越の中心地に立つこの大木はいったい何を見てきたのでしょうか。
※市内にはこのほかにも素晴らしい巨樹・古木がありますが、気軽に2〜3時間で周れるコースを設定しました。